デリヘル従業員が本番行為をもちかけた客を恐喝して逮捕


(ニュース記事より)
 TSSテレビの記事(平成27年11月18日)によると、風俗店の従業員2人が、デリヘルを利用した客が本番行為をもちかけたところへ押し入り、「会社におれんようにしちゃるけえ。海がええか、山がええんか」などと脅して、被害者の客に消費者金融でキャッシングさせ15万円を奪い、そのうえ別途35万円を支払う示談書にサインをさせたとして逮捕されたということです。

 これはこわいですねえ・・・・・やり方があまりにも荒っぽく、そうそう聞く話ではありません。私の事務所で受ける相談は、たいてい本番行為をしてしまったあとで店に連絡され、男性店員に身分証をコピーされ、罰金を要求されるというものです。それでもその日のうちに多額のお金を払わせるお店は比較的やばいほうで、後日に客と電話で話して示談金を決める店がほうが多いように思います。こういう展開から当事務所で示談書作成の依頼を受け、手続きを代行したり調印の日に同行したりというのが普段の風俗トラブル事案の流れです。

 ですから、このニュースのケースのように、本番行為を持ちかけている現場に押し入るという、もはや強盗もどきみたいなやり方は通常のレベルをはるかに超えていると言うほかありません。そればかりか、「会社におれんようにしてやる、海がいいか、山がいいか」などの脅しは、いいわけのできない完全な恐喝です。だいたいの店は、女性が警察にいくのがいいか示談にするのがいいか、くらいの脅しが限界です。ここまで露骨にやる店は本当に珍しい。よほど金に窮していたか、ずさんな不良連中がはじめばかりた店だったかのどちらかでしょうか。ここまでやれば警察沙汰になるということを考えなかったのでしょうか。それともこういうことが常態化している地域だったのでしょうか。

 この事例とくらべると、ふだん客が極度の不安をおぼえながら示談している風俗店が案外、優しく見えてきてしまうから不思議です。

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