ソープランド一斉摘発!?



 例の国内最大の暴力団の分裂騒動から、以前にもまして警察の取り締まりが強化されている。平成27年11月22日夕刊フジの記事によると、組の資金源と見られていた日本海に面するある街のソープランドが一斉に摘発されたという。容疑は売春防止法違反!?しかも、ソープランドと取引のある広告会社まで組織的犯罪処罰法違反容疑で摘発されたという。

 最近流行ったお笑いタレントのギャグじゃないが、これは「ちょっとまてちょっとまてお兄さん」、と問いかけたくなってしまう報道だ。
 ソープランドで性行為が行われているのは、誰でも知ってる公然の事実だ。しかし長年、浴場は入場料をもらうだけで、店内で客と嬢が恋愛するのは自由という建前で、事実上その存在は容認されてきた。容認などしていないとおしかりを受けるなら、事実上野放しになってきたと言い替えてもいいだろう。
 だから、なんでいまさら?といった印象は否めない。多くの人がそう思ったに違いない。2012年にも吉原で、あるソープランドのグループが摘発されたようだが、いったいどういう運用、基準になっているのだろうか。

 たしかに今回の件に限れば、暴力団壊滅にむけて警察が厳しく摘発を行っているという背景は理解はできる。しかし、いままで事実上容認され、あるとき突然摘発では、それはそれでその国に住む市民としては怖いことではなかろうか。もちろん暴力団がなくなれば、それはそれで歓迎するべきことだが、警察の考えひとつで摘発される世の中だとすれば、市民は何を基準に生活すればよいのかわからなくなる。戦前の思想取り締まりでそういうことがあったが、その教訓は現在に生かされているのだろうか。

 パチンコにしろソープランドにしろ、いっそ法律を改正して一定の条件のもと換金や性行為が合法にできることを明確にしてしまってはどうだろうか。
 摘発されなかった店もこのままだと、いつ摘発されるかわからないとびくびくしなければいけない。いっぽうで、摘発されない店があるのは、警察と裏で何かがあるんではないかなどと市民が不安を覚えるようになる。それは警察の信頼にも関わるし治安維持にはマイナスになることだろう。
 だから、法律を変えて、営業出来る場合とできない場合をわかりやすくしたほうがいいと私は考える。警察の暴力団壊滅にむけての努力には敬意を表するものの、法律の改正の必要性を感じた次第である。

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